打ち水も 無駄な抵抗 この暑さ コンクリートや 排気熱やら キミ
還暦の 同窓会で 顔見れば 手を取りうれし、十代の顔 キミ
香りたつ 新茶一服いただきて 茶ばしら立てばおいしさ増しぬ 恵
再検査 受けたくなくて いつもより 摂生に励む 検診の前 恵
昔なら 母さん蛇の目の お出迎え 今は朝夕 くるまで守る 恵
猛暑では 日傘長袖離せない 半そでの君の 若さまぶしい 恵
気がつけば 子どもの躾 人の道 父の教えを 受け売りしてる 恵
苦しみの うつのトンネル 通り抜け 母は笑顔の 恍惚の人 砂
世話になる それを最も 恐れてた 母の最期の あっけのなさよ 砂
子や孫や 華麗な花に 見送られ 母は天国 旅立ちにけり 砂
紫陽花の 満開に咲く 我が家に 遺骨となりて 母は帰りぬ 砂
母在らば 土産たくさん あったろに 何もないねと 味噌くれし叔母 砂
